面接スランプからの脱却!Talent Analyticsを使った面接の極意とは?

有限会社クワデータ

 人事総務部 取締役 羽賀 野歩 様

 
デジタルコンテンツの制作/運用、インターネットリサーチ、インターネットLIVE配信等
2002年設立
従業員数 97名(2024年12月現在)
 

Talent Analyticsとの出会いと導入理由 

当社は、テレビで放送された番組やニュースをインターネット上で配信する事業を展開しています。具体的には、フジテレビのニュースサイト『FNNプライムオンライン』(月間1億PV超)のコンテンツ制作や運用、『TVer』を始めとした動画配信サービスの配信スケジュール管理等を行っています。近年、テレビ離れが進む中で、動画配信サービスの重要性は高まっており、この需要の高まりに伴い、弊社の事業も安定した成長を続けています。 

Talent Analyticsを初めて利用したのは、2017年10月のトライアルがきっかけです。当時は、社員や私自身が試してみて、「人となりが数値化される某歴史シミュレーションゲームみたいで面白い」という印象を持つ程度でした。 

本格的に検討したのは2021年です。この年、採用活動が思うように進まず、深刻な課題に直面していました。応募者数は順調だったものの、面接を繰り返しても採用に至らず、内定辞退が続き、慌てて採用した方が入社後に早期で離職してしまうという悪循環に陥っていたのです。 

その原因を振り返ると、「型通りな面接」を行い、応募者を十分に理解できていなかったことが挙げられます。応募者の特性に合わせて面接を進めたり、仕事の醍醐味を伝えたりする工夫が足りず、結果として他社に志望先を変えられることが多かったのです。面接スランプとでもいいましょうか・・。とても辛かったです。そんな時に以前使ってみたTalent Analyticsを思い出し「応募者一人ひとりを深く理解する」ために導入してみることにしました。 

Talent Analytics利用方法と効果 

導入後、「人となりの見極め」に活用しています。特に重視しているのは「誠実さ」です。私たちの仕事においては、ミスを隠したり報告を遅らせたりすることが重大なリスクを生むため、この点を厳しく見ています。面接時にはさりげなくTalent Analyticsの項目をなぞった質問をして、整合性を確認することで誠実さを見ることがありますね。 

一方で、欠点を探すことに重点を置くのではなく、応募者の個性や人間性を理解し、面談そのものを盛り上げる材料としても活用しています。例えば、「Talent Analyticsを受けてみてどうでしたか?どんな質問が印象に残りましたか?」と質問したり、結果に基づいて適性や興味関心に合った仕事の醍醐味を伝えたりすることで、応募者との信頼関係を深めています。アイスブレイクとして「前回の面接どうでしたか?」と聞くのですが、「クワデータの面接は面接っぽくなくて楽しかった」と言われることもあります。そのおかげか、内定辞退の数はぐっと減少しました。 

応募者と社員データを比較して人物理解を深める 

また、もう1つの活用ポイントとしては、Talent Analyticsの結果をすべてタレントマネジメントシステムに入れているということです。例えば特定のスコアが低い応募者がいたとして、面接でその特徴がわかればよいのですが、「持続性」だったりするとわかりにくい場合もあります。そうした際には、在籍している社員と、その複数のデータを比較してみることで判断材料を得ます。「配属先のAさんも『持続力』が低いけど、『外向性』と『協調性』が高く社内外での調整役として活躍している。ということは、採用しても同じような活躍が期待できるな」などというように、です。 

また、別の例として、特定のスコアがある基準を下回る場合、過去のデータを照らし合わせることで、「この基準に満たない場合は自社での適応が難しいかもしれない」といった判断が可能になります。Talent Analyticsを受検した社員が増えれば増えるほど、応募者の特性を理解しやすくなり、自社に適した人材かどうかをより精度高く見極めることができています。 

Talent Analyticsの導入は、採用や定着の課題解決に大きな役割を果たしました。一人ひとりの特性を理解することで、より適切なコミュニケーションが可能になり、応募者と会社双方が満足できる採用プロセスを実現しています。