144倍の選考倍率から活躍人材を見極める─官民融合を目指す四條畷市のTalent Analytics活用法

大阪府 四條畷市役所

総務部人事課 課長 溝口 直幸様
       主任 森 康平様


四條畷市における各種行政サービスの提供
1970年設立
従業員数355名(2024年4月時点)
 

Talent Analytics導入のきっかけ

エン・ジャパンとの取引は『ソーシャルインパクト採用プロジェクト』がきっかけでした。

採用活動において、多様性や現場のニーズに基づいた取り組みを重視していた私たちは「官民融合」を掲げ、当時としては珍しく、副市長のポジションを民間から採用することにしました。ただ、当時は公務員試験で民間の転職サイトを利用するという前例がありませんでした。

また、民間も含め幅広く応募者を募るために、特別な対策を必要としない試験内容を検討していましたので、採用から選考までをトータルで支援してくれるということもあり、エン・ジャパンで採用から選考時に利用する「Talent Analytics」までお任せすることにしました。

※「ソーシャルインパクト採用プロジェクト」:社会的なインパクトが特に大きい人材の採用を支援するエン・ジャパンの取り組みです。
 https://www.enjapan.com/

Talent Analyticsの活用方法

副市長の公募は大成功し、その後、採用を「一般職」にも広げることになったのですが、そこで問題が起こりました。嬉しい悲鳴ではありますが、応募が殺到し、選考倍率が144倍にもなったのです。それまでは一般職の募集は、応募者が数十名程度でしたが、この時は400名近くの応募がありました。

これほど多くの応募者を面接だけで見極めることは困難だったため、あらためてTalent Analyticsを活用して、応募者が本市の求める人物像にマッチするかどうかを見極めていきました。 

見極め時に活用した項目

  • 主体性やチャレンジャー
  • 対人調和力
  • 協調性

これらの項目について、選考時に気になる点があれば重点的に質問しました。

同時に、「社会奉仕」と「ストレス耐性」も重視しました。

多くの応募者は、市民や公益のために働くことになるため、多くの方から感謝される仕事とイメージされる方も多いですが、実際にはそうではないことが少なくありません。そのため、仕事をしている中で辛いことがあっても全体の奉仕者として市民を支えたいという「社会奉仕」の精神が試されると考えています。その「社会奉仕」に加え、「ストレス耐性」も合わせて評価し、志がしっかりしていて踏ん張れる方かどうかも重視しました。

 今後、期待することや取り組みたいこと

今や、庁内の民間出身者比率は国内トップクラスの27.7%まで増加しています。沢山の方に注目・応募いただき、その中から本市で活躍できる人材を厳選採用できているのは、採用から選考まで一気通貫でお手伝いをいただけているからだと思います。

最近では、『ソーシャルインパクト採用プロジェクト』の担当の方からのアドバイスもあり、入社した方のフォローについても取り組んでいます。採用から選考、そして今後は定着まで。これからも様々な観点で相談ができればいいなと思っています。