Talent Analyticsで実現する応募者への「会社の魅力」訴求
ニッカホーム株式会社
中部支社長 成田 友輝 様
調築・増改築・店舗設計・リフォーム全般
1987年設立
従業員数 1,492名(2023年4月現在)
Talent Analyticsの活用方法
私たちは約2年前から、採用プロセスにおいて本格的にTalent Analyticsを活用し始めました。選考基準を統一し、各フェーズで評価すべき項目を明確にしています。新卒選考では、3次面接を担当する副支社長と最終面接を担当する私が主に結果を確認しています。一方、キャリア選考では、エリア責任者を中心にすべての面接官がTalent Analyticsの結果を参考にしています。
以前は、各面接官が個々の判断で選考を進めていました。しかし、最終面接の段階で「この応募者はあまり良くない」と感じることがあっても、前段階の面接官が高評価をつけていたり、逆に非常に優秀な候補者が低く評価されていたりするケースもありました。この目線の不一致により、本当に必要な人材を見逃しているのではないかと感じていました。
そこで、Talent Analyticsのデータに基づいて重要なポイントを面接評価シートに反映し、その点に対して面接で質問するスタイルに変更しました。
(面接評価シートイメージ。インタビューをもとにエン・ジャパンで作成)
ちなみに、選考の段階で見ているポイントですが、二次選考では人柄や印象を重視し、三次選考では仕事の厳しい点にも耐え得るかなど、少しシビアな視点で判断しています。また、最終選考については「魅力づけ」を行っています。目線を揃えつつも、このように、選考の段階ごとに役割分担が明確に分かれており、それが選考プロセスの質を高めている要因だと考えています。
応募者のタイプによって伝え方を変える
私は、Talent Analyticsは「候補者への魅力づけ」ために活用することで、最も効果を発揮するのではないかと考えています。例えば、弊社の営業職の傾向を見ると、ハイパフォーマーは主体性が高く、自分の裁量で積極的に物事を進められるタイプが多いです。そのため、Talent Analyticsの結果で主体性やエネルギー量が高いと判断された候補者には、弊社のハイパフォーマーと似た特性があることや、自分の判断で大きな仕事を任されるチャンスがあることを強調して伝えています。
しかし、異なるタイプの候補者を不合格にしているかというと、そうではありません。協調性が高く、自らの意志で行動するよりチームワークを重んじるフォロワータイプの方にも活躍の場は十分にあります。例えば、事前に「弊社には細かいマニュアルがなく、自分で考えて行動する必要がある」という点を伝え、納得してもらえれば、フォロワータイプでも成功できる可能性は十分です。実際、弊社の店長はほとんどがフォロワータイプで、このタイプはスタート時には苦労することがあっても、長期的にみれば、マネジメント能力に優れ、部下からの信頼の厚いリーダーになることが多いのです。
ただ、フォロワーの方に対しては、チームで協力して案件を進められること、サポート体制の具体的な話、営業所内が和気あいあいとした雰囲気であるという安心材料を提供するようにしています。
Talent Analyticsの効果と今後の展望
Talent Analyticsを元にした面接シートを運用することで、各選考を担当する面接官の目線が揃ってきたと感じています。
また、Talent Analyticsの読み解きにも慣れてきて、今では面接前に1分ほどサッと目を通すだけですが、このひと手間があるだけで、応募者にあった魅力づけが可能になるので、歩留まりにも影響があるのではないかと思っています。
応募者の方に結果もフィードバックしています。応募者の方にも自分自身を良く理解していただき、その結果この会社で働くということを選んでいただきたいと思います。
これからもTalent Analyticsを活用し、選考プロセスの改善を進め、企業と応募者双方にとってより良い採用を実現していきたいと考えています。