新入社員の退職者が0に!Talent Analyticsを活用した新入社員のオンボーディング施策について  

株式会社富士通ゼネラル

人事統括部 人事企画部 今城 早織 様  
人事統括部 人事企画部 小平 紗英 様


東証プライム市場上場
メーカー
1936年設立
従業員数1,729名
 

Talent Analytics導入前の課題  

Talent Analyticsを導入する前、当社にはいくつかの課題がありました。まず、新入社員の定着率です。当社の新入社員の定着率は、ありがたいことに以前から高かったのですが、導入前の入社1年目の退職者数が過去5年間で最も多く、会社としての解決が急がれていました。    

また「企業理念に共感し、実践する人材」の育成のために、新入社員にも「自発性」を求めていましたが、それを高めるための具体的なアイデアが不足していました。  

まず、新入社員研修の内容から検討を始めましたが、エン・ジャパンの研修プログラムが「自発性」を高めるというテーマに最も沿っていたこと。また研修時にTalent Analyticsを使うことで、自己理解を進められるという点が他社にはない特徴だったため、新入社員研修とTalent Analyticsを導入しました。  

Talent Analyticsの利用シーンと感想  

研修時の使い方としては、事前に参加者全員にTalent Analyticsを受検してもらい、研修中に結果をグループで共有します。その際「自己理解セッション」として、結果の読み解きや共有を通じて、自分の強みや弱みを再確認するとともに、他者理解や多様性の受容を深める機会を設けています。  

「自己理解セッション」は好評で、非常に盛り上がりました。自分の「強み・弱み」が数値で明確に示されたり、結果についてグループの仲間から反応をもらったりすることで、より自己理解が進んだようです。  

また研修後は、オンボーディング施策としてTalent Analyticsを活用しています。人事メンターが定期的に新入社員と面談をしているのですが、メンターにもTalent Analytics結果を共有し、面談の場で活用することにしたのです。  

先ほど自己理解の話をしましたが、自己認識している「強み」が職場で発揮できているのかという観点でメンターはヒアリングをしています。発揮できていない場合については、そこに阻害要因やSOSが潜んでいる可能性があります。Talent Analyticsをカルテ的に活用することで、個々に合わせたサポートが可能にもなりましたし、SOSを早めに拾うことができるようにもなりました。  

Talent Analyticsの成果  

Talent Analytics導入後、新入社員の定着率が大幅に改善され、導入した年には退職者がなんとゼロとなりました。これは研修とTalent Analytics、更にはメンターによる面談との相乗効果が大きかったと考えています。これは会社全体にとって嬉しい成果でしたし、導入して本当によかったと感じています。  

今後の展望としては、メンターだけでなく、新入社員が配属されている職場の上司にもTalent Analyticsの結果を共有していくことを計画しています。上司が新入社員の強みや弱みを理解し、それを生かした仕事を割り当てることで、さらに適切なマネジメントが可能となり、社員の成長と組織の発展に寄与できるのではと期待しています。