テストにも様々な種類があります。たとえば採用目的であっても、いわゆる学力や常識試験は、その受検者が現在持っている知識や学力を知ることはできますが、素質・可能性としての「知能」を見るには不向きです。
性格検査の場合も、企業の求める人材観に照らした性格を測るものでないと、選考には不向きと言えます。
また、職業の専門的な知識やスキルを測るテスト、コミュニケーション力など基本的なビジネス能力を測るテストなど企業が選考時に重視するものによって、選択するテストが異なります。
実施形態も大切です。実施する側・受検する側の双方にとって負担が大きくならないよう、検査時間の短いものや実施形態の多様なものも選択時のポイントです。
選考プロセスの中のどのタイミングで実施するのか、どこで実施するのか、Webがよいか質問紙がよいか、実施場面を想定して適性検査を選択しましょう。
結果が分かりやすく、見やすいものをおすすめします。結果の分かりやすさ、理解のしやすさという点においては、グラフや図、コメントなどの表記は見てすぐ分かる、という長所があります。
また、数値での表記は採用結果の振り返り・経年の比較や社員の傾向分析などをするときに便利です。加えて、求める人材像を明らかにして、テスト結果のどこを重視するのか話し合いをしておくことが必要です。
そのため、採用であれば選考プロセスに携わる担当者が等しく検査結果を共有できるかどうかも、テスト選択の判断材料のひとつです。
データのメンテナンスが行われているものを選びましょう。買い取り型テストなどの場合、データの更新・調整等がされにくい場合があります。十数年以前の基準を基にテスト結果が算出されている場合、求める人材像に合致したテスト結果が得られないことが懸念されます。
統計的処理に基づいてデータを更新または調整しているテストを選択する事をおすすめします。